2012-09-26

民博 特別展「世界の織機と織物―織って!みて!織りのカラクリ大発見」

 民博(正しくは、国立民族学博物館)で、特別展「世界の織機と織物―織って!みて!織りのカラクリ大発見」が始まっています。以下、民博のWebサイトにある特別展の「概要」を再掲します。

  織物を織るという技術は、人類史の中枢技術として古代から現代に至っており、産業革命やIT革命も織りの技術の延長線上にあります。当特別展は、織りの技術、織機構造のカラクリ、織物の実像などをあきらかにすることをおもな目的とした体験型展示の展覧会です。
 当特別展では、世界各地で収集された織機と織物が展示資料の大多数を占めますが、一部には入館者が織りを体験することができる場をもうけ、展示資料を見るだけではなく、さまざまな織りのカラクリを自らのからだや小型の簡易型織機模型などを使って実体験することによって、織りの技術、道具としての織機、織物がいかなるものであるのかということを知ることができる展示を試みます。さらに、そうした体験型展示を通じて、産業革命以降に人類が手仕事を放棄し続けて今日に至っているという危機的状況について警鐘を鳴らし、手仕事への回帰というメッセージを社会に向けて発信することも計画しています。
 また、本館共同研究「手織機と織物の通文化的研究」の成果として、世界各地で今日まで継承されてきたさまざまな織りの技術や、織物を織るための道具である織機のカラクリ、さらには織物について、これまでに知られることのなかった多くの情報を、様々なイベントや機織りの実演などの関連事業を通じて公開する計画で、そうした情報公開は織りの技術や織機や織物についての従来の世界の常識を大きく覆すことになると予想されます。
 ※本館エントランスホールでは、コンピュータの発明のもとになった ジャカード織機や豊田佐吉が発明した自動織機なども展示します。

 詳細は、民博のWebサイトにある「関連イベント」をご覧いただきたいのですが、実際に「織り」のしくみを体験できるワークショップや、機織りの実演、そしてさまざまな地域の織物や織機に関するレクチャーが目白押しです。
 IKTTの活動を知り、森本さんの著書『カンボジア絹絣の世界』を読んで、「平織り」と「綾織り」ってどこが違うの? 「ジャガード織」って? 「三枚綜絞」ってどういうこと? 「腰機」は? ……というような疑問をもたれた方、ぜひとも民博に通って、その疑問を晴らしていただければと思います。

会期:2012年9月13日(木)~11月27日(火)
会場:国立民族学博物館 特別展示館&本館1階エントランスホール
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:水曜日
無料観覧日:9月15日(土)、17日(祝)、11月3日(祝)、17日(土)、18日(日)
観覧料:一般830円、高校・大学生450円、小・中学生250円

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